耳管開放症   Patulous Eustachian tube

◇どんな症状?

◇音が聞こえなくなっていた

◇対処法は?

◇専門の先生との出逢い

​◇ひょんな事で解決策が!

耳管開放症というのをご存知でしょうか。

私は長年、もう記憶にもないくらい小さな頃から(多分小学生の頃)耳管開放症を患っています。

(現在は対処法を見つけ上手く付き合っています)

◇どんな症状??

具体的にどのような症状かと言うと、自分の呼吸や声が大音量で頭の中で響きます。

つばを飲み込むとその状態になったり、頭を心臓より下にすると症状が緩和したりします。

20代半ばになっても良くなるどころか酷くなる一方でしたが、本番の時には緊張からか不思議と舞台上で発症することはなかったので、あまり真剣に向き合っておりませんでした。

しかし、2012年エリザベート王妃国際コンクール(ベルギー)にエントリーした時の1次予選の舞台で、パガニーニのカプリスを弾いているとき運が悪く、舞台上で初めて発症しました。あの時のパニックは鮮明に覚えています。自分の音は辛うじて聞こえますが、呼吸音等が頭の中で鳴り響き、その音がヴァイオリンの音よりはるかに大きく、最後の音まで弾くのが精一杯でした。

 

それをキッカケに真剣に向き合わないといけないと自覚しました。

◇音が聞こえなくなっていた

初めて病院にいったのは2010年ごろだったと思います。まだ留学する前でした。

調べたところ、杏林大学病院に「耳管開放症」専門の先生がいらっしゃるということだったので行ってみました。

聴力検査等を含めた検査を沢山したのですが、恐ろしいことに聴力検査での高音域での音が

全く聞こえなくなってしまっていて、いつになったらボタンを押せばいいのだろうと待っ

っていたら、とっくに鳴っているということがあり、ショックは大きいものでした。

◇対処法は?

●杏林大学病院では、漢方薬を処方してもらいました。

ただ対処法は患者によって様々ということで、取り合えず試してみようということで

この漢方薬を出してもらいました。もう一種類あったのですが思い出せません。

また血圧の変動を調べたところ、通常動きのある血圧が起きても寝ても低いままで変動しないことがわかり、血圧を上げる薬を処方してもらいました。

 

加味帰脾湯(カミキヒトウ)(漢方薬)

血圧を上げる薬

●大阪の病院では、

 

生理食塩水で鼻うがい、

たんぱく質を朝食で摂るようにする、

上記の漢方薬

で処置しました。

​◇専門の先生との出逢い

結局、杏林大学病院には何度か通ったのですが、立地的に通いづらかったのもあり、まだ本番で発症したことがなかったので途中で治療が終わってしまっていました。

その後、当時習っていた先生のご紹介で都内の耳管開放症の先生を教えて頂き

行ってみました。しかし、ちょうど東京の生活を引き上げ、留学の準備に入るところ

だったので通うことができず、実家のある大阪府にある耳管開放症の病院を紹介

してもらいました。しかし、これがまた実家が遠く、通うことが難しい距離でした。

そしたら、何かのご縁で実家から車で10分くらいの小さな総合病院の中にある

耳鼻咽喉科に、耳管開放症の専門の先生が数年間いらっしゃるという情報が入り

早速行ってみました。

先生(お名前が思い出せない)はアマチュアで管楽器を演奏なさる先生で

音楽家の事をとてもよく理解してくださっていました。今でもとても感謝しています。

対処法は、やはり漢方薬の加味帰脾湯(カミキヒトウ)とあともう一種類(思い出せない)

と生理食塩水での鼻うがい、朝食でたんぱく質を摂るというものでした。

年に何度か聴力検査をし、徐々に聴力は回復し今では全く問題ありません。

しかし、漢方、たんぱく質など色々やり、聴力は戻ったのですが

残念ながら耳管開放症そのものは改善しませんでした。

 

◇ひょんなことで解決策が!

病院に行き始めてから4~5年経ったあるとき、お腹が減っていると発症することに気づきました。

お腹を減らさなければ発症しないのでは?!と考え、試してみると効果てきめん。

それからは発症すると、食事がちゃんと足りていない、栄養バランスが偏っている、

などのサインだと思い、発症後すぐに何かを食べる→症状が数時間後に消える、というサイクルを

見つけることが出来ました。

見つけることができたのはとてもラッキーでしたし、他に同じ症状を持ってる方に

当てはまるかと言えば、そうではありません。あくまでも、私の身体での対処法です。

それが分かって以来、お薬は全て飲まなくなり、今ではたまに発症する(1か月に2~3回)程度に抑えることができました。

音楽家で耳管開放症の方は意外と多いと思います。

それぞれの方法で解決法が見つかりますように。

 

Post 2019.5.20

​©︎ Ray Yamaguchi